

No.1:株式会社ドリームランチャー 代表取締役 橋本佳苗氏
「ずっと人材育成や組織開発に関わる仕事をしていきたい!!」

学生時代から「人事の仕事がしたい!」「働く人がよりイキイキ働けるお手伝いやより充実を感じて働けるサポートがしたい。」と思っていました。就職してからはずっと外資系企業の人事部にいましたが、その中でも研修の企画や実施など、直接的に人の成長に関わるトレーニングという仕事が大好きでした。人の成長と共にいる、人が成長する瞬間に関わるというのがとても好きでしたし、一番やりがいを感じることでしたので、人材育成や組織開発に関わる仕事を今後も続けて行きたいと思うようになりました。
ただ、会社の中では、ずっと同じ仕事ばかりできるとは限りません。人事の中でも職務の異動があります。そんなとき、転機のきっかけを与えてくれたのがコーチングとの出会いでした。当時、私はトレーニングマネージャーをしていたのですが、アメリカ系企業でしたから、「コーチング」という言葉は社内でも既にありました。そして、実際の人材育成にどう役立てられるか研究しようと本格的に学んでいく中で、自分もコーチングを受けるという体験をしました。ちょうど、自分の今後のキャリアを考えていた時期で、コーチングを受ける中で「自分が起業することで好きな仕事を続けていく。」という選択肢に気がついたのです。
コーチングを知る前までは、「一生、会社勤めをしていく。」という考えを前提にして、自分のキャリアを考えたり、悩んだりしていたので、コーチングという方法で人に話を聴いてもらったり、質問されて深く考える機会を提供してもらうことによって、私の人生は180度変わったといえます。自分の可能性をドンドン広げていくことができ、起業するに至りました。
コーチングのパワーを身を持って体験したことが、起業するという選択肢を自分の中に見つけ、起業を後押ししただけでなく、今後、人材育成にもっと深く関わっていきたいとより強く思うきっかけになったと思います。
※コーチング・・・人の可能性を最大限に信頼し、引き出していくコミュニケーションスタイル。そのコミュニケーションは、手法だけでなく、コーチングマインドを持って関わる姿勢が効果にも深く影響するため、単なるスキルではなく、スタイルとして、欧米を発祥として生み出された。詳しくはこちら
独立してからは、会社にいればおそらく出会わなかったであろう人達と出会うことができ、世界がずいぶん広がりました。その中で、自分を積極的にサポートしてくれる人の支援をたくさんいただけたことが秘訣といえば秘訣なのではないかと思います。
私が独立したときって、まだ広くコーチングについて知られていなかったので、「コーチングってこういうものなんです。自分がやっていきたい人材育成ってこういうことなんです。私はこういう想いで仕事をやりたいと思っているんです。」という想いを伝えることに必死でした。
とにかく、コーチングを知ってもらいたかった。そして、コーチングの考え方や関わり方はきっと会社を変えるパワーがあると確信していました。だから、仕事につながるかつながらないかは別として、「コーチングを使った人材育成や組織開発ってこういうものなんです。」と知ってもらいたかった。コーチングというのは、実体験を通じてこんなにパワーがあったものなので、もっといろんな人が知ったら良いし、コーチングマインドで関われるのはすごく尊いことでそこをもっと知ってもらえることを想いの核にし、伝えていったことが、結果的に押し売り営業ではなく、共感を引き出し、サポートを多くもらえたのではないかと思います。
今後、力を入れていきたい分野はいくつかありまして、まずは、コーチングのさらなる浸透。まだまだ、関西、西日本地域では、コーチングが知られていない、知っていても活用されていないと感じています。そういった地域や企業、人々にコーチングを伝えていきたい。
併せて、ダイバーシティ(多様性)の考え方の浸透にも力を入れて行きたいと思っています。私は多国籍の人々が共に働くという環境で仕事をしていたので、人は違って当然だという前提があります。また、コーチングをしていると、自分の価値観と異なる価値観を持つ人々にたくさん出会います。では、自分の価値観に合わない人はサポートできないか?答えは否です。一人一人違っていて当たり前なのですから。大事なのは、お互いの違いを尊重しあいながら、そこから何を生み出すか?だと思っています。そして、その違いに自分がどう関われるか?だと思っています。
職場では「仕事」という共通の目的があるので、ひょっとしたら多様性は納得しやすいのかもしれません。しかし、家庭やコミュニティとなるとどうでしょうか。意見の押し付け合いやどちらが正しいかまちがっているかに焦点があたり、最終的には誰かが誰かを判断したり裁いたりするということが多いように思います。表面だけをとらえて、人を立体的に見ようとしない。
私は自分自身の経験から、そんな関わり方にとても息苦しさを感じます。職場でも、家庭でも、友達関係であっても、一人一人が互いを尊重する関わりで人がつながっていくことを推進していきたいです。そういうつながりを経験した人は、人生が豊かになっていくと思うのです。ダイバーシティの考え方を持った関係づくりをもっともっと広めていきたいです。
そして、もう一つは、研修講師の育成をすること。現在、管理職研修などでコーチングやダイバーシティの考え方を持った関わりを、研修という形で企業内でお伝えさせていただいていますが、実のところ、指導する講師の質や価値観もその浸透に大きく影響すると思っています。研修を通して、人にプラスの影響を与えるような講師を育成し、研修講師、ひいては研修効果そのもののレベルアップを図っていきたいと思っています。
※ダイバーシティ・・・直訳すると「多様性」。同質の考え方や価値観で意見をまとめるのではなく、それぞれ固有の相違点を尊重し、視点の広がりや多様な選択肢という力に変えて、人と関わり、組織力を強めていく考え方や手法。経済のグローバル化に伴い、多様な価値観を受け止めて力に変えていくことは、世界市場でビジネスを展開していくには必須である。
想いを共有できる人。弊社のミッションでもある「一人一人の多様性を尊重して、自分の夢を実現する中で社会に貢献できる人間になり、そういった人間をリーダーシップを持って育てていける人」。そんな人物像を目指したり、想いに共感してもらえる人と一緒に働きたいです。
自分の好きな仕事を見つけて、それを一生の仕事としていくために、起業を果たした橋本佳苗社長。なかなか「天職」と言える仕事に出会える人が少ない中で、一見、橋本社長はラッキーな様に見えますが、インタビューを通して、就職する前や就職後、仕事にきちんと向き合い、「自分のしたい仕事は何か?好きな仕事は何か?どういうときに仕事を楽しく思えるのだろうか?」ということを絶えず考え、行動したり、コーチングを利用したりして、時間と手間と費用をかけてきた、しっかりとした努力の跡の裏づけを感じました。